仕事帰りに自転車に乗っている時だった。
すれ違うとき、ふらふらと歩くお婆ちゃまがいた。
心配で振り返るとやっぱり倒れていた。
慌てて自転車を置いていると、もう別の女性が駆け寄っていた。
その女性が車道にはみ出ているので一緒に歩道に運ばないかと声をかけてこられた。
頭を打っていたら動かさないほうが良いと思ったのでそう話をした。
コンビニのすぐ前だったので、私はコンビニの店員さんに救急車を依頼した。
その場所の正確な住所がすぐわからなかったのだ。
気がつけば3人4人、人が増えていた。
コンビニから買い物カゴを借りて運び、みんなで連携しておばあちゃまの周りに囲いを作った。車道を走る車に知らせて守るためだ。
自分のマフラーを取ってお婆ちゃまにかけてあげる女子高生。
ずっと近くで声をかけ続ける人。
車を止めて交通整理を始める男性もいた。
別に救急車を呼んでいる方もいた。
反対車線を走るバスの運転手さんも一旦バスを止め、窓を開け「大丈夫ですか?」と声をかけてくれる。
気がつけば倒れているお婆ちゃまの周りはいろんな人でいっぱいになっていた。
皆さんなんて優しいのだろう。
少し血が出ていて、私は情けないけど近づけなかった ( ゴメンナサイ (◞‸◟) )
それでもポケットティッシュをを持ち寄って何人かの人が拭いてあげていた。
その光景がとても感動的で思わずウルっとした。
優しさが溢れていた。
そのうち救急車が来て状況を聞く救急隊員の方、介抱しながら運ぶ隊員の方、それぞれの機敏な動きにまた感動した。
おばあちゃまはちょっと元気になった感じだった。
皆さん、ほっとしたのか「お疲れ様でした」とお互い声をかけ合いながらその場を後にしていく。
毎日いろんなニュースが氾濫している。
目を耳を背けたくなるような話もある。
子供に聞かれてどう話せばいいのかと思うこともある。
でも目の前の人たちを見ていたら、、
なんともい言えない安心感を感じた。
大丈夫。大丈夫だ。
優しい笑顔で去っていく人達を見ながら…
私はジーンとした。
Dolun 🌼